• [5月11日(木曜)]
  • 砺波市庄川中学校の尾張町学習旅行
  • 富山県砺波市立庄川中学校の生徒たちが、宿泊学習コース活動の一環として金沢の文化に触れるために、尾張町を選んでくれました。
    生徒たち三人が老舗交流館に訪ねて来、
    1.金沢での主な歴史上での出来事とは
    2.今後、何か興味深い企画をしてますか
    3.企画はどのように立てられるのか
    4.大正時代から残っている建築物にはどんなものがありますか
    5.これは知っておくべき建築物は
    6.この建物はいつごろ建てられたのですか

    ちょうど金沢市観光ボランティア「まいどさん」の方も、尾張町と名古屋・荒子の関係について聞きに来られたので、皆んな一緒になって話を始めました。
    1.金沢での主な歴史上での出来事とは、戦国時代後半に織田信長の全国制覇の一環として加賀の地が含まれ、結果として前田利家がこの地にやって来たことが、金沢の個性を作りだした大きな要因になるのです。
    ....江戸時代、前田家があまりに大きな外様大名であったため徳川家からは要注意藩として目をつけられたため、それをかわすために軍事力ではなく文化政策を表に出したことが、武士から商人、町民にまで広まり、今に至っているからです。習い事が多いのも金沢の特徴で、これから行こうとしている菓子文化会館も金沢ならでわのもので、お菓子は「お茶菓子」と熟語で呼ばれるほど、この地では茶道とお菓子が密接に結びついているのも他に無いことです。
    ....しかも第二次世界大戦中も、金沢の地だけは爆弾が一発も落ちなかったので、ほとんどまるごと残っているという貴重な町です。
    2.何か興味深い企画としては、こうした文化的なものを活かすことを主眼にし、かつ今のITという最先端のものを取り入れたものとして、携帯電話を使って尾張町界隈の文化施設をウォークラリーするといったものを来月の電波の日前後にします。
    3.企画の立て方は、まず文化的であること、継続できること、表現方法が新しいことを柱にしてます。
    ....この箱階段の中に、インターネットの端末パソコンを入れるなんてことも、多分ほかではあまり無いことでしょう。
    4.大正時代から残っている建築物としては、戦災に合ってないのでビル以外の建物は、ほとんど全部そうです。
    ....昔は税金が建物の間口割りだったので、間口が狭く・奥行きが長い建物が多いのも金沢の特徴です。そのために明かり取りのために天窓という天守閣のようなものを屋根の上に付けたり、セドと言われる中庭を作ってあります。また道路側には窓の部分にキムスコといわれる木の格子を付けているのも特徴です。
    5.これは知っておくべき建築物としては、金沢で初めてといわれる二階建ての三田ビルや土蔵造の町民文化館などがあります。それ以外にもじっくり見ると味わい深い建物がたくさんあります。さらに一品ミニ美術館といって、商店の一角に昔から伝わる商売道具などを並べている店が12店舗あります。
    6.この建物はいつごろ建てられたのですか....これは大正時代に建てられたもので、眼鏡屋でしたが、今は商店街で老舗交流館として文化発信基地にしています。
    一通り話終わると、予定時間の一時間をオーバーしてしまい、これから数箇所廻って、宿泊場所のキゴ山へ行くのに、ちょっと辛くなったこと申し訳ありません。
    でも、まず自分の生まれた地域のことを知り、それを誇りに思って成長するということの大事さを感じてもらえれば幸いだと思っています。