[1月6日(金曜)]
尾張町新年会
「春は花、夏ほととぎす、秋は月、冬雪さえて〜」(永平寺・道元禅師の和歌)....ちょっと今年の雪は年末から凄い降りになっていますが、自然を素直に愛でる気持ちは忘れたくないもの
尾張町の新年会も、商い文化のこころ粋を忘れず、金沢の風情を愛でることを地で行くことを信条にして続けています。
宝生流謡曲「高砂(たかさご)」の一節「四海波静かにて〜」
こころを落ち着かせ、しかる後に飛躍することを願った謡いから今年は始めさせてもらいました。
山田理事長の挨拶も、この謡いの心持ちを受けて一年間の尾張町の「商い文化」の事業の数々を披露しつつのものでした。
石川県杉本副知事のご挨拶、金沢市蓑役の乾杯を東茶屋街の芸妓さん共々にして、新年会は始まりました。
さあ、東茶屋街の奇麗どころと一緒に新年会の始まり始まり......場は一機に盛り上がり
伝統的な中にも老舗の味を守り続ける金城樓の加賀料理は、見目麗しく、舌触りも良く
金沢の新年会を満喫させるに十分なもの
となると奇麗どころの出番
まずは立ち方=あきさんによる「若水」の始まり
そして今度は、立ち方=ふみさんによる「初でみよとて」と続くと、もうお酒と料理に延ばした手を忘れてしまうくらい
金沢に生まれ、金沢の料理を食べ、金沢のお酒を飲み、金沢の艶やかな踊りを眺める
この素晴らしさを、皆さんにおすそ分けしたい、と思う念にかられそうです
舞台の横で、三味線と唄をしてもらってた小千代さんを山田理事長は紹介し
昨年の紙人形展の披露・お礼とともに、今年の作品展のPRもしっかり話し
そうこうする内に、杉本副知事による、小唄「雪明かり」
丸西食品の社長による、小唄「満月」
トリは山田理事長による小唄「白扇」と続き、これは立方にあきさんも舞い、しんしんと降る雪の中、潤いたっぷりの情感あふれる一時でした。
しかも、これが皆が皆、当日の飛び入りばかり
芸所、金沢ならではなのでしょう。
ひとつの芸が披露されると、次の芸が誘い出されるもの
今度は、老舗交流館の田中館長代理による「黒田節」
続いて、尾張町野崎事務局長による詩吟の披露という具合に、舞台は休む間もない有り様
若手も負けじと、お座敷太鼓に挑戦
壮麗でありながら、どことなく艶っぽい太鼓の響きは、料理とお酒を心地よく胃袋に運んでくれるようです
そして恒例のビンゴゲーム
しばらくは、自分の持つカードに印刷されている数字を見つめ続けることに集中
中締めは鈴木副理事長による一本締め
締めも勿論謡です。
有志一同で謡曲「高砂(たかさご)」の一節「千秋楽は民を〜」を声高らかに謡って尾張町商人の気概である「こころ粋」を今年も示しました。